キズつきを防ぐには、こすり始める前にボディ表面を十分濡らしてやるのが第一だ。理想はぬるま湯だが、とにかく湿り気を与えてすでに付着している汚れをふやかし、同時に粒子を浮き上がらせてしまう。水をかけてから約5分待ち、その後たっぷりした水量で流しながらこすっていけば、キズつきはかなり防ぐことができる。洗う順番は、汚れのひどい下回りを最後にして、より完全にふやかせるよう、屋根→ボンネット→トランク→ドア及びフェンダー周辺と、上から下へ進めるのが一般的。また、こすり方も、最初ぱ軽いタッチでキズの元となる粒子を払い落とし、次に力を入れてガンコな汚れを落とすように心がけたい。友人のMクンが、ある日、相談を持ちかけてきた。「マメに洗車しているんだけど、最近白いボディがくすんできたみたいなんだ」。そう悩んでいるという。Mクンの家にいって、実際に洗車を見せてもらったら、その理由がすぐわかった。彼は駐車場の近くに樹液の落ちやすい針葉樹が繁っているのに、これまで水でしか洗ったことがなかったのだ。私たちは手を洗うとき、水だけより石鹸を使ったほうがサッパリすることを経験的に知っている。クルマの場合も、水では落ちきらない汚れがある。できれば毎回、少なくとも数回に一度は、洗剤を使った洗車をしたほうが、クルマの輝きはずっと冴えたものになる。考えてもみてほしい。雨風はもちろん、路面のハネ上げから鳥のフンまで、クルマはありとあらゆる汚れにさらされているのだ。いかにマメでていねいな洗車をしても、水洗いだけでは限界がある。Mクンの悩みの原因だった樹液などは、そのいい例と言えるだろう。油分を含んだ汚れも厄介なもののひとつだ。もっとも多いのは路面からのハネ上げ。道路には排気ガスやまき散らされたオイルなどがあり、雨が降るとこれが泥とブレンドされて飛んでくる。また、以前かけたワックスの残りなども、この際、洗剤でスッキリと落としておきたい。こういった汚れは一見すると目立だないが、少しずつ蓄積されて、いずれツヤを曇らせる原因になる。
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