GMが富士重工の筆頭株主

2011-08-22

世界最大の自動車メーカー、米国ゼネラルモーターズ(GM)が動き出した。GMは、日本市場を含むアジア市場で10%のシェアを握る計画を立てている。そのため、既に資本提携しているいすゞ自動車に49%の資本を出資し、スズキに対しては10%の出資比率を20%にまで高めた。その上、富士重工業へもアプローチを強め、2000年4月に20%の株式を取得して、筆頭大株主の座についた。もともと富士重工は、GMグループの一員であり、商用車部門のコア企業に位置付けられているいすゞ自動車と深い関係にあった。1960年代後半には、一時業務提携を結んでいたほどだ。しかし、その後、提携を解消したが、80年代に入って、米国市場への現地工場進出では再び手を握って合弁会社を立ち上げたのである。米国インディアナ州ラファイェット市の「スバル・いすゞ自動車製造(SIA)」がそれである。このときの量的拡大路線が、富士重工にズシリと重荷となって赤字会社に転落していった。そのため、主力銀行の日本興業銀行が動き、当時、日産自動車副社長から日産ディーゼル工業の社長へ転じていた川合勇氏を再建社長に迎えたのである。その後、田中毅氏が川合氏の後を受けて96年6月に社長に就任した。田中氏は川合氏の肝煎りで、90年に日産取締役から富士重工常務に転じた人物だ。田中氏は、再建期に、スバルブランドで世界ラリー選手権に本格参戦するなど、スバルの持っている水平対向エンジンや四輪駆動(4WD)システムといった得意技術に特化した商品を打ち出した。ヒット商品となった「レガシイ」がそれである。「GMがスバルに目をつけたのは、この4WDの技術力です。アジア市場で10%シェアを目指しているGMにとって、スズキの持っている小型車技術と、スバルの4WDの技術はぜひともアジア向け市場への商品には欠かせないものです。それだけに、田中社長もGMに対して、スバルの技術と商品を尊重するように強く言っているようですよ。GMとの共同開発車にしても、スバルの技術を生かして欲しい、と言っているほどですから。それに、GMグループ企業の独自色を大事にしてくれると理解しているようです」(事情通)。GMグループ入りした富士重工は、GMから執行委員2人を含む5人を迎えると同時に富士重工は3人の社員をGMに派遣している。自動車の製販協力のほか、商品企画、購買、次世代環境技術などの具体化に動き出している。

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